< Weekly コラム一覧へ
2024.03.25

「糖尿病とスティグマ」ご存じですか?

 

皆さんは糖尿病について、どのようなイメージをお持ちでしょうか。もしくはご自身が糖尿病、ご家族が糖尿病といったことで、何か思いもよらないような言葉を向けられたことはありませんか。心当たりのある方も、そのようなことを考えたこともなかったという方も、今回は糖尿病という言葉から連想されるイメージについて考えてみたいと思います。

 

スティグマについて

「スティグマ」という言葉をご存じでしょうか。実は糖尿病についても、「スティグマ」との関連を考えるべき状況となっています。あまり肯定的な意味合いを持たないこの言葉。私たちの認識も改めるべき時に来ているといえるでしょう。

 

スティグマとは

「スティグマ」とは、「恥・不信用のしるし、不名誉な烙印」などと訳されます。個人の特徴を一般的に否定的なカテゴリーと結びつけてレッテルを張り、認識することを指します。スティグマという言葉はもともと、古代ギリシアで「身分の低い者」や「犯罪者」などを識別するために体に強制的に付けた印に由来した言葉とされています。現代では、疾患などに関連して社会的に立場の弱い人々に対する差別や偏見などを含むような、広い意味を持つ言葉として用いられています。

 

糖尿病におけるスティグマ 

「糖尿病」という病名について、患者さんの多くはマイナスのイメージを抱いているようです。糖尿病を発症する背景は様々なのに、病名から受けるイメージは「生活習慣がだらしない」といった偏見を持たれやすく、これがスティグマにあたるのです。これは単なる思い込みではなく、生命保険に加入できない、住宅ローンを断られるなどといった事例や就職ができなかったといった経験をされた方も少なからずいらっしゃるのです。

これからの動き 

糖尿病という病名がスティグマにあたる理由は、これまでのイメージで「治療手段が限られ悲惨な病気」というイメージが浸透してしまい、不治の病であるかのような見解を持たれていることに大いに関係しています。

しかし現在は治療と予後が大きく改善しています。このままのイメージ通りではないことを社会がしっかり認識すべき状況にあるのです。

 

出典:日本糖尿病学会・日本糖尿病協会合同 アドボカシー活動


日本糖尿病学会・日本糖尿病協会が合同で行うアドボカシー活動
 

日本糖尿病学会と日本糖尿病協会は2019年8月4日に合同委員会を開催し、糖尿病を持つ人に対するスティグマを放置すると、糖尿病を持つ人が社会活動で不利益を被るのみならず、治療に向かわなくなるという弊害をもたらすことを懸念し、糖尿病であることを隠さずにいられる社会を作っていく必要性について訴えています。そこで日本糖尿病学会と日本糖尿病協会はアドボカシー活動を行うとしました。アドボカシー活動とは、「糖尿病の正しい理解を促進する活動を通じて、糖尿病をもつ人が安心して社会生活を送り、人生100年時代の日本でいきいきと過ごすことができる社会形成を目指す活動」を指します。

これからの糖尿病 

アドボカシー活動の一環として、糖尿病の新たな呼称の案を提案しています。この動きは、医療現場で習慣的に使われる言葉の中でスティグマが生じうる用語を見直すことで、医療現場を起点に糖尿病の負のイメージを一掃し、糖尿病を持つ人が前向きに治療に取り組む環境を整備したいという考えからきています。

新しい名称の案は、〝Diabetes″「ダイアベティス」。今後、患者や医療従事者らからも意見を募るようです。

 

まとめ

糖尿病に限らず、差別的な偏見は良いものではありません。

しかしその道徳観を説いたところで皆が考えを改められるかというと、少し難しいと言わざるを得ないでしょう。糖尿病に関しては、誤った解釈によりそれが治療の妨げになることは避けたいところです。近年、糖尿病治療は飛躍的に向上し、血糖コントロールを良好に保てば健常者と変わらない生活を送ることができるようになっています。名称変更に限らず、このことが広く認知されていくような活動が大切ですね。

 

皆さんは糖尿病について、どのようなイメージをお持ちでしょうか。もしくはご自身が糖尿病、ご家族が糖尿病といったことで、何か思いもよらないような言葉を向けられたことはありませんか。心当たりのある方も、そのようなことを考えたこともなかったという方も、今回は糖尿病という言葉から連想されるイメージについて考えてみたいと思います。

 

スティグマについて

「スティグマ」という言葉をご存じでしょうか。実は糖尿病についても、「スティグマ」との関連を考えるべき状況となっています。あまり肯定的な意味合いを持たないこの言葉。私たちの認識も改めるべき時に来ているといえるでしょう。

 

スティグマとは

「スティグマ」とは、「恥・不信用のしるし、不名誉な烙印」などと訳されます。個人の特徴を一般的に否定的なカテゴリーと結びつけてレッテルを張り、認識することを指します。スティグマという言葉はもともと、古代ギリシアで「身分の低い者」や「犯罪者」などを識別するために体に強制的に付けた印に由来した言葉とされています。現代では、疾患などに関連して社会的に立場の弱い人々に対する差別や偏見などを含むような、広い意味を持つ言葉として用いられています。

 

糖尿病におけるスティグマ 

「糖尿病」という病名について、患者さんの多くはマイナスのイメージを抱いているようです。糖尿病を発症する背景は様々なのに、病名から受けるイメージは「生活習慣がだらしない」といった偏見を持たれやすく、これがスティグマにあたるのです。これは単なる思い込みではなく、生命保険に加入できない、住宅ローンを断られるなどといった事例や就職ができなかったといった経験をされた方も少なからずいらっしゃるのです。

これからの動き 

糖尿病という病名がスティグマにあたる理由は、これまでのイメージで「治療手段が限られ悲惨な病気」というイメージが浸透してしまい、不治の病であるかのような見解を持たれていることに大いに関係しています。

しかし現在は治療と予後が大きく改善しています。このままのイメージ通りではないことを社会がしっかり認識すべき状況にあるのです。

 

出典:日本糖尿病学会・日本糖尿病協会合同 アドボカシー活動


日本糖尿病学会・日本糖尿病協会が合同で行うアドボカシー活動
 

日本糖尿病学会と日本糖尿病協会は2019年8月4日に合同委員会を開催し、糖尿病を持つ人に対するスティグマを放置すると、糖尿病を持つ人が社会活動で不利益を被るのみならず、治療に向かわなくなるという弊害をもたらすことを懸念し、糖尿病であることを隠さずにいられる社会を作っていく必要性について訴えています。そこで日本糖尿病学会と日本糖尿病協会はアドボカシー活動を行うとしました。アドボカシー活動とは、「糖尿病の正しい理解を促進する活動を通じて、糖尿病をもつ人が安心して社会生活を送り、人生100年時代の日本でいきいきと過ごすことができる社会形成を目指す活動」を指します。

これからの糖尿病 

アドボカシー活動の一環として、糖尿病の新たな呼称の案を提案しています。この動きは、医療現場で習慣的に使われる言葉の中でスティグマが生じうる用語を見直すことで、医療現場を起点に糖尿病の負のイメージを一掃し、糖尿病を持つ人が前向きに治療に取り組む環境を整備したいという考えからきています。

新しい名称の案は、〝Diabetes″「ダイアベティス」。今後、患者や医療従事者らからも意見を募るようです。

 

まとめ

糖尿病に限らず、差別的な偏見は良いものではありません。

しかしその道徳観を説いたところで皆が考えを改められるかというと、少し難しいと言わざるを得ないでしょう。糖尿病に関しては、誤った解釈によりそれが治療の妨げになることは避けたいところです。近年、糖尿病治療は飛躍的に向上し、血糖コントロールを良好に保てば健常者と変わらない生活を送ることができるようになっています。名称変更に限らず、このことが広く認知されていくような活動が大切ですね。